rnoは果物屋

20代会社員男の生き様。趣味(テレビ・ラジオ)を中心にさらけだす。

大人になって絵本を読むと子供の頃とは違った世界が見えてくる!

こんにちは。

 

幼い頃、たくさん絵本を読んだり読んでもらったりしたのではないでしょうか。

 

僕も小さいときは本当にたくさんの絵本を読んだり、読んでもらったりしました。

 

弟も2人いるので人より長い期間読んでいたような気がします。 

 

そんな僕ですが、少し前に「レオ・レオーニ展」へ行ったことをきっかけに、子供の頃読んだ絵本を読み返してみました。

 

スイミーってどんな話か覚えていますか?

なんとなくストーリーは覚えている人が多いと思いますが、幼い頃読んだ絵本を大人になって読むと全く別物に感じるんです。

 

ストーリー

メッセージ性

作り込まれた絵

 

あれ、こんな感じだったっかなという新しい発見・見方があって面白いです。

 

 

その当時は全く気にした事なかったのですが、絵本って思っている以上に深いんです。

 

そんな記憶の片隅にある絵本の記憶を呼び覚まし、懐かしさとともにあの頃とは違った目線で絵本を考えていきたいと思います。

 

絵本の中ではほぼ全てが平仮名ですが、ここでは漢字に変換し、大人でも読みやすくしてみようと思います。

 

 

物語

広い海のどこかに、小さな魚のきょうだいたちが楽しく暮らしてた

みんな赤いのに、一匹だけはからす貝よりも真っ黒。

でも、泳ぐのは誰よりも速かった。

名前はスイミー

 

ところがある日、恐ろしいマグロがお腹空かせてすごい速さでミサイルみたいに突っ込んで来た。

一口でマグロは小さな赤い魚たちを一匹残らず飲み込んだ。

逃げたのはスイミーだけ。

 

スイミーは泳いだ。

暗い海の底を。

怖かった。

寂しかった。

とても悲しかった。

 

けれど、海には素晴らしいものがいっぱいあった。

面白いものを見る度に、スイミーはだんだん元気を取り戻した。

虹色のゼリーのようなくらげ・・・・

 

水中ブルドーザーみたいな伊勢エビ・・・・

 

見たことも無い魚たち。見えない糸で引っ張られてる・・・・

 

ドロップみたいな岩から生えている昆布やワカメの林・・・・

 

うなぎ、顔を見る頃には尻尾を忘れてるほど長い・・・

 

そして風に揺れる桃色のヤシの木みたいなイソギンチャク。

 

その時、岩陰にスイミーは見つけた。

スイミーのとそっくりの、小さな魚の兄弟たち。

「出てこいよ。みんなで遊ぼう。面白いものがいっぱいあるよ」

「ダメだよ・・・」小さな赤い魚たちは答えた。

「大きな魚に食べられてしまうよ」

「だけど、いつまでもそこにじっとしてるわけにはいかないよ。何とか考えなくちゃ。」

 

スイミーは考えた。いろいろ考えた。うんと考えた。

それから突然スイミーは叫んだ「そうだ!」

「みんな一緒に泳ぐんだ。海で一番大きな魚のふりして」

 

スイミーは教えた。

決して離れ離れにならないこと。みんな持ち場を守ること。

 

みんなが一匹の大きな魚みたいに泳げるようになった時、スイミーは言った。

「僕が目になろう。」

 

朝の冷たい水の中を、昼の輝く光の中をみんなは泳ぎ、

大きな魚を追い出した。

 

 

 

ストーリー性

こうやって読み返してみると、昔は気づくことのなかったポイントがいくつもあります。

 

スイミーが赤い魚たちと力を合わせて大きな魚に化け、天敵を追い払う。 」

このような話であることは覚えていると思いますが、正直これより詳細には覚えていませんでした。

 

最後に力を合わせた赤い魚たちってスイミーの家族ではなかったんですね。。

また、力を合わせて大きな魚に化ける前にスイミーは大冒険をしています。

小さな魚にしてはそれはそれは大変だったに違いありません。

 

しかし、知らない世界をめぐる冒険をすることでスイミー自身は家族との別れから立ち直り、成長し、自分が全く敵わなかった相手にも立ち向かう勇気を手にしたのでは無いでしょうか。

 

 

メッセージ性

この話の中で最も強く印象に残っているのは、一匹だけ黒いという他の魚とは異なる特徴を持ったスイミーがその特徴を活かして大きな魚のふりをすることです。

 

ダイレクトに伝わってくるメッセージは「協力」「個性」です。

 

小さな力のない魚たちが協力して大きな敵に打ち勝つという協力することの大切さが伝わってきます。

 

また、人にもそれぞれ個性があり、その個性を存分に発揮することで大きな壁を越えることができるというメッセージを感じることができると思います。

 

一見マイナスとも思える「一匹だけ黒い」という個性を発揮させたスイミーを自分に重ねて、人と違ってもいいんだよというメッセージを感じます。

 

 

 

ただ、これは幼い頃この本に出会った時の感想。

大人になって読み返していると、もっと話の全体像が見えてきます。

 

まず、スイミーの特徴は「黒い」だけではありません。

泳ぐのは誰よりも速かったのです。

 

誰よりも早く泳ぐことができたからこそ点滴に襲われても生き残ることができたことがわかります。

 

スイミーが個性を発揮させたのは最後だけではなく、物語の初めからだったのです。

 

 

 

次に、

スイミーの冒険です。

 

これまで見たことのない世界をたくさんスイミーは見ることになります。 

冒険を経てスイミーは大きさ、色、他の生き物の特徴など知らないことばかりだったことが分かります。

スイミーは知識やものの見方、考え方などをこの冒険から感じ取ったからこそ、

自分と同じ種族の色やサイズの特徴を活かした「みんなで大きな魚で化ける」という作戦を考えつくことができたのでしょう。

 

僕ら人間に置き換えても、知らないことを学ぶことで成長し、問題に直面した時の解決につながるということを暗示しているのではないでしょうか。

 

そして、「大きな魚に化ける」という作戦はすぐに実行されなかったということです。

 「みんなが一匹の大きな魚みたいに泳げるようになった時」

と書かれています。

つまり、作戦を思いついてから実行するまでにかなり練習していたということが分かります。

 

 

絵本の中ではテンポのためにその努力の部分をカットしていますが、一匹もずれることなく完璧な動きを再現するということは血を吐くほどの練習をしているはずです。

また、スイミーが監督のように全体を見渡し、練習を進めていっていることが物語からわかります。

ここもカットされていますが、指示者と作業者との関係性が気づけており、効率良く練習が行われていたことが伺えます。

 

たった数ページにここまで社会の教訓を詰め込んでいるとは・・・

 

スイミー恐るべしです。

 

 

気付き番外編

スイミーがはじめに襲われた時の魚って「マグロ」だったんですね。笑

 

大きな魚だったというイメージしかなかったので意外です。

 

 

この絵本は筆で書かれていないことが分かります。

切り絵でもありません。

 

この本は版画で描かれているのです。

 

印象に残る独特な絵のタッチは版画だからこそ生み出すことができているのですね。

 

 

まとめ

スイミーは大人になって読み返してみたら、かなりたくさんのメッセージを含んだ絵本であることが分かりました。

 

きっと子供は力のない小さな魚たちが協力して大きな魚に勝った

というイメージを持つ子の方が多いと思います。

 

 

でも、読み聞かせをしてあげるのは大人です。

 

読み終わった後に子どもさんに感想を聞く中で、

気付きをリードしてあげ、

ただ読み聞かせをするだけよりも深いところまで物語を伝えるととても良い教材になりそうです。