今年の夏は非常に暑いですよね。
しかし、海や川は人が多いかもしれないのでなかなか行きづらい状況かなと思います。
そんな時は、観光ガイドにもあまり載っていない秘境と呼ばれる場所に行くのはどうでしょうか。
今回紹介するのは「熊本県 五家荘」と呼ばれる地域の「梅の木轟」です。
市内の気温が38℃まで上昇しても、五家荘周辺の気温は20℃程度です。
さらに、滝という場所も相まってとても涼しく、人混みも無いため安全に自然を楽しむことができます。
場所
「五家荘」という地域は熊本県八代市の山間部に位置する場所にあります。
基本的には車での移動になるかと思います。
「秘境」というだけあって、目的地へたどり着くには移動が最大の難関です。
こんな山道走ったことがない!!
何この曲がり道は!!!
車一台分しか通れないほどの道幅の道が約30分間続きます。笑
離合はもちろん超絶難しいですし、180度のヘアピンカーブが30分間続く山道です。
もしも対向車が来る場合は、数十メートル毎にある少し広めの道までバックして離合するしかありません。
道路脇は崖なので、もちろんバックを失敗すれば車ごと落下してしまいます。
これまで田舎道を運転することは何度かありましたが、僕の中ではぶっちぎりでNo.1難易度道路でした。
五家荘
五家荘は標高1300〜1700メートル級の山々に囲まれた集落地帯です。古来より秘境として知られ、壇ノ浦の戦いに敗れた平家が逃げ延びて里を作ったという「平家落人伝説」が残っています。
今では紅葉や新緑の絶景スポットとして知られるようになりましたが、交通や観光地としての開発はまだまだ途中です。
五家荘には吊り橋や滝などが数多く存在し、一度は目にしたい観光スポットが点在しています。
五家荘に存在する滝の名前には「轟(とどろ)」と付くものが多いですが、これは五家荘の言葉で「滝」を意味するものです。
上の写真にあるマップには五家荘一帯の位置情報が記載されていますが、思っているよりも広範囲に及びます。
なので、バスの送迎で五家荘へ来ることはできますがお勧めは車での移動です。
また、滝の近くまで車で移動することがあまりできないので、最寄りの駐車場から滝まではどこも片道20分程度歩く必要があります。
一つの滝や吊り橋を見るにも移動に思ったより時間がかかるので、時間に余裕のある計画を立てましょう。
梅の木轟公園吊橋
五家荘には幾つもの滝や吊り橋がありますが、今回僕が行ったのは「梅の木轟」という滝です。
梅の木轟公園に車を置き、そこから歩いて片道20分程度の場所に滝はあります。
車を置いたらまず向かうのはすぐ隣にある「梅の木轟公園吊橋」です。
駐車場のすぐ隣に吊り橋はあるので、見過ごすことはまず無いと思います。
橋の全長は116mもあり、実際目の前にすると想像以上に長く大きく見えます。
しかし、注目すべきは床板の厚みです。
全長は116mもあるのに対し、床板の厚さは20cmしかないのです。
床板が20cmしかないということを知ってしまうと、やけに対岸が遠く見えます。笑
ゆっくり歩いていくんですが、床板が薄いし橋自体は長いのでかなり揺れます。
それよりも怖いのは、手すりが腰くらいの位置までしかないのです。
ちょっと足を滑らせ、手すりに勢いよくぶつかろうものならそのまま落ちてしまいそうです。
谷底を覗くときも、うっかりなんてことがあればそのまま谷底へ真っ逆さまです。
バンジージャンプに挑戦してみたい気持ちもありましたが、この吊り橋の怖さを経験してしまったら少し躊躇するようになってしまいそうです。
しかし、景色だけは文句なしで抜群にいいです。笑
滝までの道のり
吊り橋を渡り終えると山道を歩いていくことになります。
セミの声、日陰の涼しさ、
その全てが心地いい空間です。
森林浴でリフレッシュってこんな感じなんだなと実感しました。
少し(5分程度)歩いていくと、一気に空気が変わります。
滝の音が急に聞こえ始め、気温もグッと低くなるのです。
森の中の結界を通過した感じがして、より秘境感が増してくる感じがします。
水の流れも見え始め、いよいよ目的地が近づいてきました。
目的地への道のりの途中にも幾つか吊橋が存在します。
小さな吊橋と言っても意外に高さがあり、ただ歩くだけではなく景色も楽しむことができます。
途中にある吊り橋もなかなか揺れます。笑
梅の木轟
滝の音が大きくなってきたと思いながら歩いていくと、ついに梅の木轟に到着です。
目の前にして感じたのは、
すっごく綺麗!
もちろん迫力もあるのですが、「綺麗」という感想の方が先に出てきました。
そんなに大きな滝ではないのですが、その分近くまで歩いていくことができるので迫力は十分にあります。
滝の流れも勢いの中に上品さがあり、見ていて飽きません。
水の透明感も相まって、すごく神秘的な空間です。
「秘境」と呼ばれている理由もわかる気がします。
それにしても水が透き通っている。。
あまりにも水が綺麗だったので、気づいた時には靴を脱いで入水しちゃってました。
当然ですが、水はかなり冷たく気持ちがいいです。
この日は熊本市の気温が37℃程度だったのですが、滝周辺は気温が20℃代で全く暑くありませんでした。
むしろ水に足を入れている分、もう少し日が欲しいくらい!
そして何より、この絶景を独り占めできている
ということに感動です。
人との距離を気にしなければならず、人混みを避けるように心がけなければならない状況の中、大自然を感じることのできる空間はとても気持ちがいいです。
久しぶりに誰のことも何のことも気にせず、心からリフレッシュすることのできる時間を過ごすことができました。
その後は食事処へ
美しい滝を見た後は、食事の時間です。
宿泊される方はそのまま旅館に行けばいいと思うのですが、熊本市や八代市へ変える方は再度山道を運転する前にしっかり休んでおくべきだと思います。
(それだけ山道は過酷なので。。)
そこでお勧めするのが「東山本店」です。
こちらでは、名物のヤマメ料理や特製の薬味などが楽しめます。
何より、雰囲気がとてもいいです。
店内は明るく、エアコンがなくても自然の風が吹き抜けていてとても涼しいです。
自家製の薬味も販売しており、道の駅のような感じです。
この日は天気に恵まれたので、座った席からの景色も最高でした。
できることならいつかこんなお庭のある家に住みたいなぁ。。
今回いただいたのは「ヤマメ天丼」。
思ってた倍くらい大きかったです。お腹いっぱいになりました。
あまりヤマメの天ぷらなんて食べたことがありませんでしたが、すごく美味しかったです。
他にも、ヤマメの塩焼きやヤマメの煮付けなどもありました。
焼き鳥めも名物みたいなので、次回来れば是非いただきたいです。
まとめと感想
梅の木轟は絶景にも関わらず、人の姿もほとんどないのでまさに「秘境」です。
水も綺麗で、気温も低いので暑い夏にはもってこいの場所だと思います。
ちなみに、秋は紅葉の名所であるということなのでまた行ってみたいなと思っています。
最後になりますが、「秘境」であるのでその道のりはかなり厳しいです。
特に山道の運転が。。。
正直、行きの道のりだけで二度と運転したくないと何度思ったかわかりませんが、滝を見て心が洗われました。
行くのは非常に大変ですがそれでも自然を感じる価値はあると思いますので、興味がある方は是非行ってみてはいかがでしょうか。